艋舺聖天宮

台湾鉄路萬華駅の近くの、道に挟まれて三角形になっている建物の先端をつかった形のとっても小さな媽祖廟です。台湾、特に台北ではこのようにちょっと無理やりな感じでスペースを利用したお店や廟をよく見ます。廟においては方角もわりと大切です。でもこういう個人経営の廟だとそういうのも無視されている感じはあります。

廟の横に置かれた草とバケツ。知らないとただ雑草が生えているように見えるでしょう。草をゆわえてある竹竿の先には黒令旗がついています。黒令旗は玄天上帝の軍団を示すこともあり、あるいは五營神将の軍団を示すこともあるようです。この廟ではおそらく五營神将を示します。

草はまぐさでバケツは水飲み。これは五營神将の兵馬がここに駐留しているぞという意味を持ちます。その存在を示すことで悪霊を近づけさせないという呪術的な意味も持っています。

このように廟の横に草と水飲みを置くのは台南でよく見ました。台北でこれがあるのはちょっとめずらしい。古い下町の萬華ならではなのかもしれません。

主祭神は天上聖母媽祖。

左側には中壇元帥と五營神将。中壇元帥は五營神将の主将でもあります。

右側には太歳星君。その横のガラスの中には、済公活仏、千里眼将軍、福徳正神。福徳正神の上は関聖帝君のような気がします。

そして小さな廟のわりには、というと失礼だけれど、立派な千里眼将軍と順風耳将軍の大仙?仔が置かれています。