無極瑶池宮

虎山親山歩道を一時間ほど登るとたどり着く廟です。といっても私の場合は何箇所かの廟に寄って撮影しつつ歩いて1時間ですから、まっすぐ歩けばコースの入口から30分ほどで着くかもしれません。

「瑶池」は崑崙山にあるという西王母が住むところです。

つまりは主祭神は西王母です。無極というのは西王母の神号「上聖白玉亀台九霊太真無極聖母瑤池大聖西王金母無上清霊元君統御群仙大天尊」から来ています。西王母の周りには神農や関聖帝君の像も見られます。

中壇元帥多すぎ問題。

そのテーブルの下には虎ちゃんたち。虎ちゃんへのお供え物としてはタマゴが定番のようですけど、虎って鶏のタマゴ食うんでしょうか?

正門の前にもお供え物。

山の中ですが広い廟です。

太歳殿の斗姥元君星。周囲にある斗燈が太歳星君であるようです。斗燈というのは米を盛った筒状の容器に剣、鋏、鏡、ものさし、傘、斗籤などを刺した祭具で、吉祥と辟邪の意味があるといいます。

正殿の裏には龍。口の中にホースが突っ込まれてるんですけど…本来は水を吐くギミックがあって、水の節約のために今はホースつっこんで水が流れてる風にしてあるのかなと推測。龍って日本では最強の霊獣みたいな扱いされてるけど、道教世界ではわりと扱い低いですよね。

廟の左側には福徳殿。

反対側には五営将軍。ここの五営将軍はそれぞれ馬に乗っています。

廟の外側には観音仏祖。どうも余ってたスペースにあとから付け足したような雰囲気を感じます。

地蔵王菩薩が乗っているのは、霊獣・諦聴。中国に地蔵が伝わった折、地蔵王菩薩の乗騎であるという設定が付与されました。伏せをすると世界中の虫、獣、鳥、天仙、地仙、神仙、人仙、鬼仙の賢愚を一瞬にして聞き分けてしまうという能力を持ちます。『西遊記』では、その能力によって六耳獼猴が化けた偽の孫悟空と本物の孫悟空を見分けました。