台南を歩いていて道教廟を見つけるのは難しいことではありません。ぷらぷら歩いているとだいたいあります。ここも、あてどなく台南を歩いている時に、路地を抜けたらありました。
200年ほど前。つまり19世紀初頭ぐらいの台湾がまだ清朝に統治されていたころ、中国から神様をお迎えしたのが始まりだそうです。
入り口には玄天上帝を象徴する黒令旗。
主祭神は温府千歳。奥とその前のどちらの神像も温府千歳。
温府千歳は、東嶽大帝を補佐する十太保の主席・温瓊のこと。
温瓊は道教の四大護法元帥の一柱でもあり、東を守護するので色が青いです。
他に貞観のころ唐太宗の危機を救ったというふわっとした伝説が残る進士・温鴻だという説もあります。その後台風災害で亡くなり、それを惜しんだ太宗から代天巡狩を行う王爺千歳に封じられたといいます。初唐のころに王爺千歳による代天巡狩という信仰があったかどうかは不明。あくまで伝説です。
ただこの像は顔が青いので温瓊のほうでしょう。
その前にはどこでもいるぞ中壇元帥。中壇元帥の人気だけは、台湾北部から南部まで変わりません。
配神としてまず観音仏祖。
反対側に福徳正神と月下老人。
こんないかつい顔の月下老人はあまり見ないですね。
壁には北極紫微大帝の天官賜福の絵。