台湾では北から南まで哪吒三太子の人気が高く、中壇元帥の像を見つけるのはたやすいことです。
ただ、そんなに人気があるにも関わらず、哪吒が主祭神となる太子宮はわりとレアな存在。台北でも私が知っている範囲では五座ほどしかないです。
台中を廟めぐりして歩いていて、靈聖宮の屋根を見つけ、その方向に向かっていった時、
靈聖宮の先にこんな看板が見えました。
まさか台中に太子宮が見つかるとは思いもよらぬことで、靈聖宮を後回しにして先に拜拜しました。
路地の片隅にある小さな廟。太子宮はたいていこんな感じです。
廟内の案内に一甲子つまり60周年を期に再建されたとあったので、おそらくは終戦直後ぐらいの創建ではないかと思われます。
各種太子像が祀られています。
配されるのは大太子の金吒。ならば反対側は必然的に二太子の木吒でしょう。
末弟が最も偉い立場にあるところからも、道教が儒教とは違う性格の宗教であることがわかります。
裸で穀物の穂を持っているのは神農だと思われます。しかしこんな童顔の神農像を見たのは初めてです。
関聖帝君。本来の序列的には中壇元帥のほうが上のはず。
その隣は顔がおっさんだけれど斉天大聖ではないかと思います。
斉天大聖も立場的には三太子より下。まあ李靖と哪吒がいっしょにかかっても斉天大聖にはかなわなかったんですけどね。
童子神である三太子にはおもちゃが捧げられます。トレーディングカードゲームが捧げられるあたり時代が反映されています。
外には五營將軍。中壇元帥はこの司令官です。
ちなみにこのように歩道が歩道の意味をなしていないのは台湾ではよくあること。こういうのはどうにかせいやと思います。