淡水の米市福徳宮の前から伸びる清水街をまっすぐ行くと右へ曲がるカーブがあり、そのカーブの前の突き当りにある廟です。
天公炉からみるとこんな感じです。
新しく見えますが、創建は清代の1854年。どうやらその後2度ぐらいは建て直しをされているようです。今の新しい建物がいつできたのかは調べてもわかりませんでした。
主祭神は劉府王爺を中心に、朱府王爺と池府王爺を配した三府王爺。劉府王爺は劉宗德という福建の人で、張志明と洪祥文という義兄弟とともに善行を為したので、死後に玉皇大帝より代天巡狩の勅命を受けた神様とのことですが、なんで李府王爺とともに祀られることが多い朱府王爺と池府王爺といっしょになっているのかは不明です。
とにかく台湾のこういう神様の組み合わせには例外が多すぎてなにがなにやらわかりません。
この王爺千歳系の神像の頭についている丸いのはなんなのか、今度機会があったら聞いてみようと思います。
上が五営旗、下が五宝と呼ばれる五営将軍がそれぞれ持つ武器。これはどちらも、ここには五営将軍率いる軍勢がいるぞということを示すものです。
沖縄によく見られる石敢當は、道をカーブできない魔物を突き当たりで迎え撃って粉砕するものですが、この廟は現世の魔物退治をする王爺千歳をつきあたりに配したという意味で石敢當の上位版退魔施設と見ることもできるかもしれません。