福興宮

重慶北路をふらふら歩いていると朝陽茶葉公園という公園があります。大稻埕は古くから茶葉の流通基地でした。今でも大稻埕周辺には観光客向けではない大きなステンレスの茶筒を置いた茶葉問屋が散見されます。福興宮はその朝陽茶葉公園の西の端っこにあります。

主祭神は福徳正神です。

あまり人がいない廟ですが、この奉納蝋燭の数を見ると信徒さんは多いようです。

なぜ中壇元帥戦隊をつくりたがるのか。

福徳廟としてはどうということはない普通の廟ですが、特筆すべきところがあるとすれば、併設されているこの樹仔公です。

台湾の信仰の大部分は、道教に限らずキリスト教でも仏教でも外来宗教です。しかし、樹仔公だけは台湾で生まれたオリジナルの信仰。これは台湾全土に自生する榕樹、つまりガジュマルを神格化したものです。

同じくガジュマルが多く生える沖縄にはキジムナーという樹木の聖霊がいますが、樹仔公はキジムナーとは違って木そのものが神様です。ここでは位牌のみが置かれていますが、場所によってはガジュマルの木の根本に神名を書いたプレートなどが置かれている場合もあるようです。

樹仔公は他に大樹公や榕樹公といった呼び方もするようです。

といっても廟を挟んで立っているのはホウオウボク。もっとも、ガジュマル以外の木が信仰されるケースもあるようです。このホウオウボクはあきらかに樹齢が若いので、ここの樹仔公はこの木を信仰したものではないとは思いますが。