大橋頭福徳廟

日本人には「お土産街」扱いされている問屋街・迪化街は、かつては問屋が途切れるあたりから廃墟のようにさびれていたものですが、最近では古い建物を利用した再開発が進んでおり、新しいお店も目立つようになってきました。しかしそれも台北大橋で遮られる迪化街一段までの話です。

実は迪化街は台北大橋を挟んだ北側にも続いており、北側は迪化街二段になります。迪化街二段はただの住宅街で、古い町並みが並んいて、小さな道教廟を多く見ることができます。

南側から迪化街二段に入って最初に出会う廟が、大橋頭福徳廟です。

主祭神は土地神である福徳正神。

通常こういう街角にある廟には、主祭神のまわりに中壇元帥やら関帝聖君やら天上聖母やら人気の神様の像がごちゃっと置かれていたりしますが、ここは福徳正神像ばかりですね。

太歳星君は大きい廟だと斗母元君のまわりに60太歳星君がならべられていますが、小さい廟だと位牌にその年の干支に対応する太歳星君の名前が貼り付けられています。

ちなみに位牌というのは本来儒教において先祖をお祀りするときの道具で、道教廟では神名が記されて飾られていることもあります。仏教で使うのはそのパクりです。

ここをお参りした2016年は丙申年と重なっていたので、太歳星君は管仲でした。

そして観音仏祖。紫竹林というのは、寧波の東の海に浮かぶ普陀山という島にある禅寺。普陀というのは観音菩薩の仏国土・ポータラカの音写で、補陀洛とか補陀落とも書きます。観音菩薩はこの紫竹林で修行したと言われているので、観音仏祖の居場所として紫竹林と記されているわけですね。もちろん観音菩薩が中国にある島で修行したなんてことがあるわきゃねえんですけど。

どうやらこの廟は建て直しが計画されているらしく、廟の前の土地にそんなことを書いた看板が立っていました。だからこの姿を見られるのは今のうちかもしれません。